おせんす


このたび、茶扇子に絵を描かせていただきました。
茶扇子は、お茶席で使われる道具で、普通の扇より小さめのものです。



何気なく引き受けた依頼でしたが、実は初めてのことだらけでした。
まず、今まで絵をプリントしたもので箱などを作ったことはありますが、
絵そのものが道具として使われるようになるということ。
和紙(しかも扇形)であること。両面絵を描くこと。
折りたたまれること。中に扇の骨を入れてもらう作業があること。



ほぼほぼ初めてだらけの中、慎重に絵を描きあげ、
職人さんのお力もあり、なんとか形にしていただくことができたようです。
ちなみに通常は閉じられた状態で使われることがほとんどのようですが、
閉じた状態でも色がはっきりして分かりやすくていい、とのお言葉をいただき、
ひとまず役目は果たせたかなあと思っています。



折りたたむことを一応考慮して、いつもより薄めに塗っています。
モチーフは、いただいたテーマが「28」だったので、
28→ にわ→ にわとこの花。
裏面はこんな感じ。
「にわ」つながりで、東福寺の方丈庭園をイメージしています。



長く愛用していただけますように・・・