ほこり色のクリーム


兵庫県立美術館で開催中の、ジョルジョ・モランディ展へ行きました。
なんとなく白っぽい静物を描く人、くらいのイメージしかありませんでしたが、
今回たくさんの作品を一度に見られたことで、
彼の作品の古典と斬新さ、冷静な中の情熱といった
いろんな味わいが感じられるようになりました。
一見とてもシンプルなようで、実は計算されじっくりと演出されたモチーフ達。
自宅のアトリエにはたくさんのお気に入りのコレクションがあって、
家の人は、絶対に埃をはらったりしてはいけなかったとか。
埃も重要なアイテムだったんですねー。
あのクリームのようなミルクココアのような(時期的にそう見える)
落ち着いたトーンを見つめると、
ストイックに自分の描きたいものを探求し、
突き詰めていった熱が、じわーっと染み込んでくるようでした。
君は本当に描きたいものを描いてるのか?って
問いかけられてるような気も。。。
帰りの夕暮れに浮かぶビルの景色も、モランディっぽく見えました。